メモリアルコーナー・思い出コーナーとは、葬儀や偲ぶ会、お別れ会で故人を偲ぶために写真や映像、趣味などで使用していた品物を装飾して展示するスペースのことです。
葬儀やお別れ会、偲ぶ会、他にも法要の際にこのような展示すれば、参列者が故人を偲ぶよすがとなり、葬儀や偲ぶ会、お別れ会はいっそう参列者のこころに残るものになります。
最近ではメモリアルコーナーを積極的に勧める葬儀社も増えて、お見送りのひとつの形として定着してきましたが、注意しなければいけないこともあります。
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メモリアルコーナー・思い出コーナーの注意点
メモリアルコーナー・思い出コーナーを準備する時間は、数々の故人との思い出を振り返り、寄り添うことのできる時間です。心の中を整理するためにも、遺族にとってはとても貴重なものになります。
ただし、メモリアルコーナー・思い出コーナーに展示する品を選ぶ際にも、気をつけるべきことがいくつかあります。以下に注意すべきことを挙げておきます。
故人の品位を貶めたりする遺品は展示しないこと
葬儀はきわめて限定された人の集まる場です。とは言っても、故人と縁の深い方から仕事の上での関係者方まで、さまざまな方が参列します。ですから、セレモニー会場はある意味公開された場所ということになります。
そこで、思い出の品を選ぶ際はつい感情移入とともに主観的になってしまいがちになることを意識して、公開されることを常に肝に銘じて作業することが肝要です。
展示するものは見る人に意図が伝わりやすくすることに心がけ、故人の品位をおとしめないように配慮してください。
故人のイメージを悪くする展示はもってのほか、さらに「どのように展示したら故人の思い出や意志が伝わるか」という点を踏まえて作業を進めることが重要です。
故人のプライバシーにかかわることは避ける
故人やその友人知人のプライベートに配慮することが大切です。故人の気持ちを考えずに展示すると、故人への冒涜となる可能性があります。
故人が隠しておきたいことや尊厳にかかわることを公開することは故人への冒涜というだけでなく、参列者をも不快にさせてしまう可能性があります。
厳に慎むようにしましょう。
関係者に展示してもいいか、事前に許可をとること
展示品の中には周囲への配慮が必要なものがあります。それは写真です。
展示される写真の中には故人だけでなく、家族や親族、友人や同僚の方々も写っている場合があります。
ちょっとした写り込みを気にする方もいます。家族や親族、友人も含めた周囲の人のプライベートにもできる限り配慮してください。
使用したい写真がある場合で、映り込んでいる方には事前に許可を取っておくべきです。
手元に飾れるものがない場合は、故人の友人から借りる
遺族の中には、「遺品が少なく、何を飾ったらいいかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
そのような手元に飾れるものがない場合は、故人の友人から借りるのがおすすめです。
定期的に会っていた友人や同級生から品や写真を借りることで、懐かしい気持ちとともに故人を偲ぶことができます。
ただし、借りものはしっかりと保管し、決して破損しないよう注意して返却しなければなりません。
展示品はお棺に入れてもOK
故人の思い出である展示品はお棺に入れたいと思うものがあると思います。ただし、棺の中に入れてよい物と悪い物があります。
棺に入れてよい物の具体例は、服や編み物、写真、手紙、本などです。悪いものはメガネや金属製の入れ歯、電池、大きな果物です。また、ついついやりがちなことですが、生きている方の写真を入れるのは控えたいものです。
金属、磁器、陶器など燃えにくいものは入れてはいけないと覚えておきましょう。
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BGMを使う場合の注意事項
BGMに、故人の好きだった曲を使いたいと思われる方は多いでしょう。しかし、葬儀場で流す音楽や映像作品に使う音楽には必ず著作権の問題が関わってきますので、選曲には注意が必要です。
一般的に、BGMを公衆の場で使用する場合には、著作権者から許可を得る必要があります。許可を得ないでBGMを使用すると、著作権侵害となる可能性があります。
また、著作権料の金額は様々な要素によって異なります。例えば、使用するBGMの著作権管理団体や著作権者の基準、使用目的、使用期間、使用する場所の広さなどが考慮されます。
したがって、具体的な金額については、著作権管理団体や著作権者に直接問い合わせるか、地元の著作権法の専門家に相談する必要があります。
既に著作権が消滅しているクラシック音楽作品であれば良いのでは、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
作曲者の権利は消滅していても、市販されているCDなどに音源を求める場合はやはり使用料がかかります。
こういった問題を避けるには、葬儀社が用意した数十曲の中から依頼者が使用曲を選ぶ方法がお勧めです。
業者によってはJASRAC(日本音楽著作権協会)と利用許諾契約を結び、顧客の要望に幅広く応えられる体制を整えているところもありますので、依頼する業者、あるいはJASRACに確認を取りましょう。
この場合、業者自身がBGM専用に作ったオリジナル楽曲や、有名な楽曲をBGM用に新たにアレンジしたものを用いるため、著作権使用料が別途発生する心配はありません。
諸費用の費用相場
メモリアルコーナー・思い出コーナーの設置費用
メモリアルコーナー・思い出コーナーは基本的に葬儀社が葬儀のオプションとして有料で行っていることが多いようです。
相場は約20,000〜50,000円です。
一部では無料でメモリアルコーナーを設置できるとこもあります。
自分達でだけで必要なものを揃えることができれば、基本無料でメモリアルコーナー・思い出コーナーを設置することができます。
映像の作成費用
メリリアルコーナー・思い出コーナーでモニターを設置して映像を流すことも可能です。
映像像制作にかかる費用は業者によってさまざまですが、葬儀で流すことを想定した5~10分以内の映像ですと、相場は概ね20,000〜50,000円前後といったところのようです。
価格はオリジナルナレーションの有無や使用メディア(写真や動画)の量によっても変わることがあります。
写真をスライドショー的に流すだけの形であっても、無料サービスとして基本料金に含まれている場合と、別途オプション料金が発生する場合があります。
できあがった映像は葬儀の時に一度流して終わりということはなく、DVDなどの形で遺族の手に残すことができます。
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まとめ
ここまでメモリアルコーナー・思い出コーナーを設置するにあたり必要な注意点と費用についてお伝えしてきました。
メモリアルコーナー・思い出コーナーとは、故人を偲ぶために用意された思い出の品を飾るスペースです。
業者に依頼する場合の相場は20,000〜50,000円ですが、無料でできる場合もあります。また、自作する事も可能です。
葬儀場で流す音楽や映像作品に使う音楽には必ず著作権の問題が関わってきますので、CDを流すだけでも注意が必要です。
こぢんまりとした展示を行いたい方、豪勢にインパクトのある展示を行いたい方、家庭によってさまざまな遺族の思いがあるでしょう。
ですから、世界にひとつとして同じ葬儀はありません。100人いれば100人それぞれの葬儀になります。
ぜひメモリアルコーナー・思い出コーナーも葬儀の要素のひとつとしてこだわってみてください。
そういった思いをかなえるために、様々な問題を解決してくれるその道のプロに相談してみることをおすすめします。
遺族だけで行うよりも理想に近いメモリアルコーナー・思い出コーナーが実現できます。
メモリアルコーナー・思い出コーナーについてはこちらの記事も参考にしてください。
メモリアルコーナーを作って葬儀・お別れ会・偲ぶ会を思い出深いものにする
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