お別れの会・偲ぶ会に何を着ていく?|平服ってどんな服?服装マナーの基本

お別れ会・偲ぶ会のイメージ写真 偲ぶ会・お別れ会

最近よく聞く有名人、著名人の「お別れの会」「偲ぶ会」。コロナ禍で通常の葬儀が憚られたこともあり、一般の方でも家族葬や直葬などで葬儀を済ませて、お別れ会や偲ぶ会を開催されることが多くなりました。

お別れの会・偲ぶ会は葬儀と違って、規模や形態がことなると参加する際の服装も変えるべきではないかと気を使います。そこで今回は、お別れ会故人を偲ぶ会に参加する際の服装について、注意すべきことを解説いたします。

ということで、この記事では

⚫️お別れ会や偲ぶ会で、平服を推奨された場合、どんな服装にしたら良いのか?

⚫️夏の時期、半袖の水色カッターシャツのクールビズでも良いのか?

⚫️性別・お別れの会の規模によってもふさわしい服装は変わるのか?

⚫️社葬に準じるお別れ会やオンラインお別れ会の服装は?

について解説します。

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お別れの会・偲ぶ会とは

まず、お別れの会や偲ぶ会について詳しくない方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明いたします。

お別れの会・偲ぶ会とは、葬儀の後に行う告別の会のことです。

葬儀を近親者だけで執り行い、後日に改めてセレモニーホールやホテルなどの会場に故人の友人・知人を招いて共に故人とのお別れをしたり、故人を偲ぼうとしたりするのが一般的な内容です。

お別れの会・偲ぶ会といっても遺族だけでなく、友人が主催する小規模なものから、会社が主催するような大なものまで、その規模は様々です。また、最近は人々が集まる機会が制限されたことで、オンラインでお別れの会・偲ぶ会を開催する方も増えて、話題になっています。

「葬儀に参列できなかったが、故人とのお別れの機会をきちんと持ちたい」という想いを持った人達のために、お別れの機会を提供するという重要な役割を持っています。

通夜や葬儀も、故人とのお別れの場ですが、同時に霊を平穏にかの地へ送る宗教的色彩が強いものです。一方、お別れの会・偲ぶ会は、一般的に宗教色を薄め、作法などを気にすることなく、自分達らしいお別れの場にすることが大切にされます。

そのために、葬儀が小規模・簡素化している今の時代に、ふさわしいお別れの方法として多くの人に受け入れられるようになりました。

よく「お別れの会と偲ぶ会では何が違うの」といった質問があります。お別れの会は四十九日法要に至るまでに挙行するものとするのに対して、故人を偲ぶ会は四十九日法要以降にも挙行できるものと区別している場合があるようです。

ですが、会の内容としてはどちらも同じと思って問題ありません。

お別れの会・偲ぶ会の形式

お別れの会・偲ぶ会の形式には、主として下記の2種類が存在します。

セレモニー形式

セレモニー形式の偲ぶ会は、告別式に近い形で行う比較的フォーマルな会です。会場正面に祭壇と故人の遺影写真・生花を飾り、祭壇の前に参列者用の座席を並べます。

セレモニー形式は式次第をしっかりと組み立てて、司会進行に従って執り行うことが特徴です。お別れ会・偲ぶ会を厳かな雰囲気の中で行いたい場合に選ばれる形式です。

平服という指定があれば、フォーマルに近い服装選びが必要となります。

会食パーティー形式

会食パーティー形式のお別れ会・偲ぶ会は、式次第の中に会食を組み込んだ比較的カジュアルな会です。会場正面には祭壇などが飾られているものの、テーブルと料理も用意して、参列者が会食を楽しめるようにしています。

会食パーティー形式では、参列者による献花や退出のタイミングは自由であることが特徴です。式次第の進行も和やかな雰囲気の中で行い、故人の遺族と知人・友人が互いに思い出を語り合う時間を取れます。

お別れ会・偲ぶ会には、セレモニー形式で故人とお別れをしたあとに会食を行う、ミックス形式も存在します。参加者の顔ぶれなどを考えて、平服と指定があってもよりカジュアルに近いものでも許される雰囲気になるかもしれません。

お別れの会・偲ぶ会の服装の基本

 お別れの会、偲ぶ会の服装について、一般的な考えを述べておきます。

 お別れの会・偲ぶ会は葬儀ではありませんが、故人とのお別れの場であるということで「それなりの服装をするべきではないか?」と悩むものです。

しかし、お別れ会・偲ぶ会は宗教的な儀式ではなく、打ち解けた形式のパーティーで主催されることも多いので、礼装にこだわる必要はありません

 自分たちにふさわしいやり方で故人と向きあいたい。思い出を分かち合う場にして参加者に参列して良かったと言ってもらいたい。形式にとらわれずにくつろいだものにしたい。そういった主催者の想いは案内状の文面から伺えるものです。

ですから、案内状の内容をしっかりと確認することで、主催者がお別れ会・偲ぶ会をどのようなものにしたいのかを判断することができます。それが会にふさわしい服装選びに役立ちます。

喪服とは

まず、案内状に服装に関する記述がある場合がほとんどです。服装に関して、案内状に「喪服」での参加を求められる場合と、「平服」での参加を求められる場合との2通りがほとんどです。

とは言っても、一般的にお別れの会・偲ぶ会では、喪服での参加を求められることは極めて稀です。会社が主催者となり、葬儀に準じたお別れの会や偲ぶ会などを除いてあまり聞きません。

 だだし、喪服との指定があれば、男性は喪服に白シャツ、黒無地のネクタイを着用します。

黒のスーツ、いわゆるダークスーツと喪服は同じだと思っている方もいらっしゃるようですが、よく見れば色味や光沢、シルエットなどに違いがあります。例えば、ビジネススーツにおける黒色は純粋な黒ではなく、グレーがかっていたりブラウンが入っていたりと柔らかい黒色であることが多く、光沢のある生地が使われているものも少なくありません。

一方、喪服の黒は光沢を抑えた深い黒色です。ですから、ダークスーツと喪服は別物であるとお考えください。

靴は金具の無い紐付きの黒を着用することがベストです。

女性の喪服は黒のワンピースやアンサンブルスーツで、原則として肌をあまり見せないようにします。

女性喪服のイメージ写真
女性の喪服

平服とはどのような服か

ある程度共通の認識はありますが、地域や宗派によっても差があるのが弔事における「平服」です。ここでは、あくまで一般論としてお話しします。

案内状に「平服でお越し下さい」との記載があれば、喪服での参加は控えるべきです。ただし、間違えてはいけないのは、平服とはカジュアルな普段着のことではないということです。

「いつもパーカーとジーンズでサンダルを履いて外出しているから、それでもいいんだ。」ということではありません。

一般的に、弔事での「平服」は略礼服のことを指します。これは結婚式などの慶事でも同じことです。結婚式や二次会などで「平服で」と指定されれば、普段着ではなくセミフォーマルなどの略式の正装を着用するのが通例です。

繰り返しにはなりますが、平服とは「正装ほどではないきちんとした服装」だと考えてください。

具体的には、お別れ会・偲ぶ会の案内状で「平服でお越し下さい」と書いてあったら、「略礼服」で参加することが望ましいと言えます。

略礼服とは正式な喪服まではいかない、地味な色合いの服装のことです。

正式な喪服よりも制約が少なく、華美にならないように注意すれば、ストライプなどのあるシャツや紺系のスーツ、女性であればパンツスーツでも構いません。次の項で具体的に説明します。

男性の平服

男性は、黒や紺・チャコールグレーなどの無地のダークスーツをえらびます。これらは、礼服の中で最も一般的な略礼服です。さきほど述べたように、黒であっても喪服にくらべて光沢があって、ビジネススーツなどとしても使われるものです。

シングルスーツでもダブルスーツでも構いません。

シャツは白無地または細いストライプ柄、ネクタイは無地。黒にする必要はありません。

靴は光沢や派手な飾りのないものとし、靴下も地味なもの着用します。

女性の平服

黒や紺・チャコールグレーなど、露出の少ない無地のシンプルなスーツ・アンサンブルやワンピースがお勧めです。

スカート丈はひざ下で、フレアスカートやプリーツスカートなど、動きやすいものが好印象です。

もちろんパンツスーツでも大丈夫です。

アクセサリーをつける場合は一連のパールやオニキスのネックレスが好ましいとされています。

ストッキングは地味めで柄などないもの着用する。

靴やバッグはシンプルで光沢のないもの。

髪はきちんとまとめて、メイクを控えめにすること。

夏場の平服

夏場の暑い中でスーツというのは辛いものです。しかし、ビジネススーツにおけるクールビズの基準を当てはめて良い、というところまでは行っていないようです。

いずれノーネクタイ、半袖に賛同する意見が主流になる日が来ると思いますが、それまでは上着を着用することをお勧めします。

最近は薄手の生地で、裏地のない礼服が多く販売されていますから、そういったものを利用しましょう。

もっとも、主催者がノーネクタイと指定しているならば、地味めのシャツにパンツで大丈夫です。女性もブラウスに地味めのボトムスを合わせるようにしましょう。

会場のドレスコード

お別れの会・偲ぶ会の会場が一流ホテルや高級レストランの場合、ドレスコードがあればそれに合わせる必要があります。

一流ホテルや高級レストランではドレスコードがあるために、それに従うことを求められることがあります。ドレスコードの基準はカジュアルか否かと考えればわかりやすいと思います。さらには、ホテルという晴の場にふさわしくない服装もNGです。

具体的な例としては、会場の雰囲気を壊さないために「黒ネクタイはNG」「サンダル類はNG」などが挙げられます。また、男女共にTシャツやジーンズ、パーカーなどはNGです。

Tシャツやジーンズに使われる素材、よく伸びるようなTシャツ生地やデニム生地、スウェット生地もカジュアルを連想するため、その時にトレンドであったとしても避けた方がよいでしょう。

女性の場合に、過度な露出もカジュアルとされます。ショートパンツやミニスカートなどのショート丈もカジュアルです。膝上程度の丈を選びましょう。

靴は、サンダルやミュール、ブーツ、ブーティもカジュアルになるため、注意が必要です。足の指が見えることがカジュアル判定のため、オープントゥは履かないようにします。

フォーマルな履物で迷ったときは、足の甲が見えるパンプスを選びましょう。ベージュまたは黒のストッキング着用が基本です。

案内状に別途で注意事項が書いてあっても基準が不明なときは、主催者に問い合わせして確認することをおすすめします。

社葬に近いお別れの会・偲ぶ会の場合

一般の方が、親族や故人と親しかった友人などを招いて開催するお別れ会や偲ぶ会と、会社が会社の創設者や功労者などのために主催主るお別れ会・偲ぶ会とでは参加者のマナーも大きく違ってきます。

社葬とは、費用を出し、葬儀を執り行う主体が会社である葬儀のことを指します。

一般に会社の社長や取締役の地位にある人たちが亡くなった時に、生前の偉業を讃えたり、後継者の存在を社会的に認知させるために行われます。

形式としては「社葬」に近いのですが、「偲ぶ会」という名目で案内状が来た場合、通常の社葬と同じで喪服で参加するべきなのか迷うところです。

大切なのは社葬やお別れの会は故人を偲ぶ場であると同時に企業同士の社交の場でもあります。追悼のセレモニーにふさわしい服装としては、一般の場合よりもワンランク上の装いにすることを心掛けましょう。

案内状に服装についての記載がされていない場合は、喪服を選んでおけばマナー違反になることはありません。

なお、案内状に「平服でお越しください」と指示がある場合は、喪服を着ないことがマナーになりますので、略礼服を着て参加しましょう。

オンラインのお別れ会・偲ぶ会の服装

オンラインでのお別れ会・偲ぶ会では、喪服の着用を求められることはまずありません。多くの人に、気軽に参加いただき、共に故人とお別れをし、故人を偲びたいという趣旨で行われるものです。喪服はもちろん、略礼服での参加も必要ないと考えて結構です。

略礼服がない場合

礼服やシーンに合った礼服を持っていない場合は、レンタルサービスを利用するのもおすすめです。

礼服はサイズ感が重要ですから、早めに自分に合ったサイズのものを準備しておきましょう。ネットから注文して、宅配業者が配達、返却時の集荷を行なってくれるようなサービスもあります。

料金は2000円程度から高額なものまで様々ありますので、探してみてください。

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まとめ

お別れの会や偲ぶ会は葬儀とは別の機会に行う、故人とのお別れをする会です。お別れの会も偲ぶ会も式次第の自由度が高く、葬儀に参列できなかった人に、故人とのお別れの場を用意することが主な目的です。

葬儀に参列できなかった人を含めて、多くの人に故人の冥福を祈ってもらう機会を設けたいという主催者の気持ちを汲み、堅苦しく考えないで参加することが故人の供養になると考えましょう。

友人の葬儀の服装マナーについてはこちらの記事をご覧ください。
友人の葬儀に参列する際、欠席する際の心得マナーと香典の相場


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