友人の葬儀に参列する際、欠席する際の心得マナーと香典の相場

葬儀イメージ写真 葬儀

友人が亡くなって、葬儀に参列するときにマナーで気をつけなければならないことは?

弔意を表すために、香典の金額や渡し方が初めてのことでよくわからない。

不祝儀袋は何を使えば良いの?

服装で気をつけなければいけないことはどんなこと?

友人の葬儀に参列する際にこんな疑問はありませんか?

この記事では、このような葬儀や香典に関する疑問、欠席する際のマナーなどの細かな疑問についても取り上げて、解説していきます。

STORY

 友人の葬儀に参列する意義と心構え

友人の葬儀に参列することは、故人とのつながりや思い出を大切にするための機会です。参列者としては、故人に対する感謝や哀悼の気持ちを心に抱き、故人の冥福を祈る心構えを持つことが重要です。

葬儀は故人を偲び、家族や友人と共に最後のお別れをする場でもあります。心を込めて参列し、故人への敬意を示しましょう。

参列者の役割と思いやりの表現

参列者の役割は、友人の葬儀において故人や家族に寄り添い、思いやりを示すことです。

適切な挨拶や悔やみの言葉を述べるだけでなく、支えの手を差し伸べたり、話を聴いたりすることも大切です。

共感と思いやりを持ち、故人や家族の心の痛みを分かち合いながら、静かな支えとなることが求められます。

参列者は穏やかな姿勢で接し、互いに助け合い、思いやりのある行動で故人との最後の別れを大切にしましょう。

服装のマナーについての留意点

友人の葬儀に参列する際の服装は、敬意と慎みを表す必要があります。一般的には黒や濃い色の服装が望ましいですが、最近では深い色調の服装や落ち着いたトーンの服も受け入れられています。

適切な服装は控えめであり、過度に華やかなデザインや派手な装飾を避けるべきです。

また、露出の多い服やカジュアルなスタイルも避けましょう。服装は故人やその家族に対する敬意を示すために重要な要素であり、慎ましく、控えめであることが大切です。

参列時の香典の意味とマナー

香典の意味と故人への哀悼の気持ち

香典(こうでん)はお通夜・葬儀などの際に、亡くなった方の霊にお供えするお金のことです。香典を遺族にお渡しすることで弔意を伝えることができます。

また、香典は相互扶助の考えに基づいています。相互扶助とは、私たちの生活の中で、経済的な負担が発生する出来事に対して、金銭をお渡しして援助しようというもので、社会生活を円滑に営むために意義のある慣習です。

香典の金額

香典は、葬儀で多額の費用が必要な遺族を助けるためのお金ですから、儀礼上の範囲を超えた金銭をお渡しする必要はありません。そのため、香典には妥当な金額、すなわち相場があります。

相場があるというと、何かビジネスライクで嫌だと感じる方がいるかもしれませんが、実はそうではありません。

多いほうがよいだろうと考えて、相場にそぐわない金額を包むと、他の参列者と違った対応をしなければならないのではないか、と遺族に余計な負担をかけるからです。

ただし、例外もあります。葬儀が華美になりすぎないように、地域によっては「香典の額は一律3,000円とする」など、香典の金額を取り決めていることがあります。

その場合は、地域外からの参列する場合であってもその慣習に従うべきです。

香典の相場は?

香典に包む金額は誰に対しても一律の金額というわけではありません。故人との関係性や自分の年齢によって変動します。

そこで、訃報を受けてから通夜までの時間はあまりなくても、すぐに香典の金額を決められるように相場を知っておくと安心です。

親しい友人が亡くなった場合、相場よりも多く包みたいと考える方もいるでしょう。先ほど述べた通り、あまりに大きな金額を香典に包んでしまうと遺族の負担になりますので避けましょう。

会社の同僚についても友人の場合に準じた額にします。友人・知人の場合、「どのぐらい親交があったか」「どのくらいお世話になったか」といった要素が金額の判断基準だといえるでしょう。

[友人]

・20代:          5,000円

・30代・40代:  5,000円~10,000円

・50代・60代: 10,000円


とても親しい友人の場合は、年齢に関係なく10,000円以上を包むこともあります。

[知人]

・20代:          3,000円~5,000円

・30代・40代:  3,000円~10,000円

・50代・60代: 10,000円

過去にお世話になっても、最近おつきあいがなくなっていたなど、縁が薄くなっている場合は上記の知人への香典として例示したものが妥当な金額となります。

友人一同連名で香典を渡しても良いのか

連名にすることは問題ありません。香典を連名で包む場合、名前の書き方に注意しなければいけません。

3名までの連名の場合、香典袋に全員の名前を書くことが出来ます。

この場合、グループの中で一番目上の方が右側に名前を書きます。

残りの方は左へ順に名前を書かなければいけません。順番が乱れているとマナー違反になるので、気をつけましょう。

4名以上の場合は、表書きには「団体名+一同」とするか、「団体名+代表者名+他一同(他〇名)」と書きます。

全員の住所、氏名、入れた金額を記載した別紙を用意して、お金とともに中袋に入れます。

職場同僚などが連名で香典を出す場合は、1人3,000円~5,000円ずつ用意し、全体でキリのいい金額になるようにします。

夫婦で参列したときの香典の名前と金額

夫婦で包む場合は、基本的には夫の名前のみを書くようにします。

夫婦で香典を包む場合でも、香典を夫婦の連名にして2人の名前を書くと別居や離婚状態にあるのではないか、などと考えられてしまいますので、注意した方が良いでしょう。

夫婦で香典を出す場合は、一人分の金額で大丈夫です。夫婦で出すからといって、香典の額も二人分にする必要はありません。

香典で避けるべき金額

一般的に4,000円9,000円といった金額は香典では避けたほうがよいとされています。

これは「死」や「苦」といった不吉なことや不幸なことを連想させるとされているためです。

また、一般的に奇数は縁起がよいとされているため偶数を避ける方も多いようです。

ただし、2万円を包む場合は1万円札1枚と5千円札2枚に分けることでマナー違反ではない、とされています。

STORY

香典袋の選び方、包み方

不祝儀袋イメージ写真
御霊前の不祝儀袋

香典は香典袋(不祝儀袋)に入れてお渡しします。香典袋はコンビニ・文具店のほかスーパーなどで購入できます。

仏式では、一般的に忌明けとされている四十九日までは「御霊前」四十九日を迎えた以降は「御仏前(御佛前)」という使い分けがあります。

葬儀の時には「御仏前(御佛前)」の香典袋は使いません。購入の際は間違いのないように気をつけてください。

香典袋(不祝儀袋)は、表袋(外袋もしくは外包み)の上段に表書き、下段に名前、内袋に住所を書きます。毛筆または筆ペンを使って「薄墨」で書くことが基本とされています。

薄墨とは、その名の通り薄い墨を用いたもので、薄墨は故人に対して悲しみを表すと言われています。

参列者のとしての心得

弔問のタイミングとお悔やみの言葉

落ち着かない状況の中、友人の家族が自ら知らせてくれたのなら、通夜や葬儀の連絡のみならず、一言話をしたかったという気持ちもあるでしょう。

友人の家族の場合、お悔やみの言葉だと堅苦しくなりすぎますので、電話であれば「大丈夫ですか?さみしくなりますね。」「力になれること、手伝えることがあったら遠慮なく言ってくださいね。」などの声がけをすれば良いでしょう。

メールやLINEであれば「突然のことで大変だったでしょう。心よりお悔み申し上げます。手伝えることがあったらいつでも連絡してください。」といった一言を添えます。

その上で、通夜・葬儀は家族葬なのか一般葬なのか、また参列する場合はその日時と場所を確認します。

家族葬であれば通常は参列しません。一般葬の場合は、個別の判断で参列するかどうか決めます。

参列できない場合は、弔電、香典を送る、弔問といった方法で弔意を表します。

参列時の挨拶やマナーのポイント

  • 参列時の挨拶:故人の家族や親しい人にお悔やみの言葉を述べる際は、心からの思いを込めた言葉を選びましょう。感謝や敬意を表す言葉を慎重に選び、相手の気持ちを尊重しましょう。
  • 落ち着いた態度:葬儀は悲しみや喪失感のある場です。参列者は穏やかで落ち着いた態度を保ち、故人とその家族の心情に寄り添いましょう。大声で話したり、明るい話題を持ち出したりすることは避けましょう。
  • 携帯電話の使用:葬儀中は携帯電話の使用は控えましょう。マナーモードに設定し、静かにしておくか、完全に電源を切ることをおすすめします。故人への敬意と集中を示すために、他のことに集中することは避けましょう。
  • 座席への配慮:葬儀の場では、指定された座席に着席することが一般的です。他の参列者や家族の邪魔にならないように配慮し、周囲の空気感に溶け込むようにしましょう。

    STORY


    家族葬などで、参列の辞退を知らされたら

    最近はコロナ禍の影響もあって、葬儀を家族葬で執り行うことが増えました。コロナが終息しても、その傾向は顕著です。

    家族葬の場合、遺族から直接参列の申し出がない限り、遠慮するのがマナーです。香典や供花・供物などを辞退される場合もあるので、事前の了解をとらないままお送りするのは失礼にあたります。

    とはいえ、おつきあいが深い方だといたたまれない気持ちにもなるものです。弔電やお手紙を送るか、落ち着いたころに弔問に伺うなどして、ご家族の負担にならないよう配慮してお悔やみの気持ちを伝えましょう。

    友人の葬儀を欠席する場合

    体調不良やどうしても外せない予定で、友人の葬儀を欠席せざるを得ない時。あるいは新型コロナウィルスの影響などで案内が控えられて葬儀後に訃報を知った、など、直接伺って弔意をお伝えできない場合でも、何らかの方法で弔意を遺族に伝えることができます。そのいくつかをご紹介します。

    弔電を打つ

    電報でお悔やみの気持ちを伝えることができます。お悔やみの電報を「弔電」といいます。弔電の送り方マナーやについて解説します。

    弔電を打つ場合は、通夜に間に合うように手配をし、通夜に間に合わなかった場合でも葬儀・告別式までにお届けしたいものです。

    弔電を送る際は、まずは送り先となるお通夜、葬儀・告別式の日時・場所を確認します。届け先の喪主の名前と、故人の方の続柄も確認しておきましょう。

    弔電の宛名は故人ではなく喪主とするのが一般的とされています。もし、喪主が分からない場合は、「(故)〇〇様 ご遺族様」「(故)〇〇様 ご遺族様」と書きましょう。

    また、弔電にも避けるべき「忌み言葉」があります。直接的な「死去」といった言葉や、不幸が繰り返すことを連想させる言葉「重ね重ね」「再び」などは避けます。

    香典を送る

    お葬式を欠席する場合でも香典を渡すことで弔意を伝えることができます。その方法について解説します。

    代理人などに託す

    代理人に香典を託し、お葬式に出席してもらいます。代理人が故人とご縁がなくとも、失礼にはあたりません。もちろん、葬儀に参列する友人に託すという手もあります。

    香典を郵送する

    郵送(現金書留)で香典を送ることができます。郵便局の窓口で香典を送りたいと伝え、香典袋が入る現金書留専用の封筒を購入します。お悔やみとお葬式に行けないお詫びを手紙に書いて添えるとよいでしょう。

    後日弔問に伺う際に持参する

    上記の手段がどれも難しい場合。あるいは、直接お話したい場合は後日弔問に伺って、弔意を伝えて香典を渡すのもよいでしょう。弔問の時期は、葬儀直後の慌ただしい間は避けて、葬儀後三日~四十九日頃が一般的とされています。

    供物・供花を送る

    葬儀に参列できない時には、供物・供花を送って弔意を表すことができます。詳しくは、下記の記事をご覧ください。

    happy-ending-blog.com/missed-funeral/

    「友人の葬儀で弔辞を頼まれたら」書き方とマナーの解説はこちらをご覧ください。

    happy-ending-blog.com/memorial-address/


    STORY

    タイトルとURLをコピーしました